スノーケリングは、スクーバダイビングより安全なのであろうか?

umizaru

いよいよ2015年のGW。

近年、気軽に楽しめるマリンスポーツとして、
スノーケリングが大変流行っている。

重器材が必要なスクーバダイビングに比べて、
スノーケリングは3点セット(マスク・スノーケル・フィン)
だけで楽しめるからだ。

そして、、
巷ではこんな言葉をよく耳にする。

『スクーバダイビングは(水中だから)怖いし危険。
一方、スノーケリングは(水面だから)安心だし安全』

 

・・・果たして、本当にそうだろうか。

 

海上保安庁から出されている、
【海難の現況と対策について(H25年度版)】によると、

平成25年のスクーバダイビング中の事故者数は、49名。
スノーケリング中の事故者数は、52名。

この数字はあくまで公になっている数字であり、
細かいものを含めたらもっと数が増えるであろう。

事故者数だけを見たら、どちらも約50名ほどだが、
実際に実施している人数が違うだろうから、
一概に比較はできない。

しかし、
この統計で私が注目したのは、事故者数ではなく、
【死者・行方不明者数】である。

スクーバダイビング中の事故者数 49名
このうち死者・行方不明者 17名

スノーケリング中の事故者数 52名
このうち死者・行方不明者 35名

・・・

事故者数はどちらも同じような人数であるのに対して、
スノーケリング中に亡くなる方、あるいは行方不明になる方のほうが、
スクーバダイビングより約2倍も多いということだ。

これでも、
スクーバダイビングよりスノーケリングのほうが、
安心・安全だと、果たして言えるだろうか。。。

マスクによって水中での視界が確保され、
スノーケルによって水泳のような呼吸法が必要となくなり、
フィンによって誰でも簡単に進むことが可能なスノーケリングだが、

まさに、この《誰でも簡単にできる》というところに、
スノーケリングの大きな落とし穴があるように思える。

スノーケリングの事故原因を見てみると、
不注意や知識・技能不足等の《自己の過失》が大半を占めている。

この、不注意や知識・技能不足というものの中身を、
どれだけの方が理解してしているだろうか。

スノーケリングの事故(死者・行方不明者)を減らすには、
まずはそこから考えるべきだと、私は考える。